2023-10-18
一年の始まりはなぜ10月なのでしょうか。それは速水ヒロの誕生日だからです。
誕生祭の前に最近みたものの話します。ネタバレ注意。
ワンピース実写版:ナミが健康的に人を殴っていて楽しい。原作はワノ国編の中盤くらいまでさらっと読んでいるけど、本当に女性への扱いが苦手でそれがほとんど緩和されていたので最高でした。もしかしてドクターストーンも舞台やアニメの方が五智将に女が一人もいないことや、やたらと男性同性愛がバカにされることや、女との間に友情が成立しないことにショックをうけてひっくり返ることがなくなりますか?
ルフィがお話にならないので、ゾロとナミがよく話をしていてよかった。あなたたちがよく話し合い、船の沈没を防いでほしい。頑張れ! サンジもごくごく普通に料理の上手い善人なので嬉しくなりました。ゼフに土下座しないのは面白かった。暴れまわる少年が頭を下げることにカタルシスを見出す文化がないのか。普通に謝罪じゃないもんね、自分をゼフより下に見せる必要のないシーンだというのはわかる。
見事! ←やったやったやった!大好き!pride!(prideをすする化け物の感想)
ウソップがこんなにかっこいいことがある?!?! モテまくりよ、こんなん。表情や声のトーン(字幕で見ました)が良すぎ&うますぎ。画面に出てきて怯えて逃げまどい、ホラを吹きまくるたびにサイコー!!になっちゃった。なあ、ヤソップ、お前家族を見捨てて今どんな気分だ……?
バギーとシャンクスってぇ……どういうことなの……つきあって……る? バギーすごく怖くてよかった。アーロンが魚人店員に怒ったところが、あああああとなった。差別に憤ると、差別側におもねっている(ようにみえる)当事者が一番憎らしくなる瞬間がある。
アステロイドシティ:
友達とディズニーランドいった次の日になんか映画見に行こ~となって、ホーンテッドマンション(実写)かこれという話になりホーンテッドマンションのCMのギャグセンスが肌に合わなかったのでこっちを観に行きました。
素晴らしかった。ウェスアンダーソン監督の作品がもっと見たくなりました(そう言ってから一回も見てないよ)
入れ子構造舞台とそれを演じる役者の話なのですが、喪失と受容の話だと解釈し、劇中でも現実でも主人公が失ったものを考え泣きました。自分の撮った写真が現像できるなら、あの時抱いた愛情はいつでも思い出せるし無くならないと思いました。かなりオススメです。
聲の形(舞台):原作一切知りませんが観に行きました。とてもよく、クオリティが高かった。最近はいつもテニミュを見ていて、頭が壊れて開幕からずっと泣いてるし、技術が担保される舞台ではないので歌詞やセリフそのものが聞き取りづらかったり歌がうまくないキャストもいて、他者の解釈を違う形で味わいたいだけなのでそれは正直無問題なのですが。原作を知らない分、素直~に演技のうまさや演出の巧みさ、歌うま人間に感動しました。
(直近でみた雨に唄えばはもう「完成」されていたので、舞台というより映画のようだった)
母親がさあ……、大変だったね。奈津子(神浜コウジの母親)、瞳(青野くんの母親)、そして八重子(西宮の母親)、私と友達になろう。母親が娘を追い詰めただろ、と思ったけどまあ最初に母親が他の人間に追い詰められた弱者だったから、強者思想に行き着いたんだろうな。でも西宮は強くなれなくて、ずっともう全部嫌だったんだろうなあと思いました。相手に興味がないいじめより、相手に感情がある分わかりにくく愛情のような形で暴力が迫ってきており非常に嫌でした。妹もかわいそうだ。
大抵のいじめって加害者が反省することってないと思うんですが(人間をなんとも思っていないので)、許せなくても反省する姿を見せてくれることがどれだけ心の支えになるか、と感慨深いので主人公は西宮に会わないよりは会ったほうがよかったと思いました。
植野はちょっと、恋愛に突き動かされるタイプなのでそれを自覚したほうがいい、のでは……。川井が一番好きでした。自分のことを愛している人間は、見ていて良いから(?)。
鳥取:これは旅行。行ったことがなかったので行きました。サンドのマンホールがいっぱいあって可愛かった。
鳥取砂丘、三朝温泉、はわい温泉、中華庭園(庭の中に滝があるという面白さ)などに行ったのですが、車がなく同行者全員電車は2,3分に一本ある状況で生きてきたので時間調節が大変でした。車で行け。
三朝の竹細工屋で炭の剣山と、因久山焼のカップ&ソーサー買いました。今は剣山に似合う固めの花瓶がほしいです。
私はヘヴヘルっていうWEB漫画がすごく好きなんですが、話の他に作者の星吉マックス先生がなにかにつけて世界平和を祈っておられることがすごく素敵だと思いました。言葉に出すことに意味があるから。誰も傷つかないことを祈っています。
今年も祝わせていただきましたが、本当に気持ち悪い話をしています。以下死ネタ注意です。
海洋散骨をした際にまぶしく光る骨、風に舞い上がり死して尚天上に昇るprideの話をずっとしています。本当に愛情表情が終わっています。
開式の言葉
本日はお集まりいただきありがとうございます。主催の田辺です。
速水ヒロ誕生祭2023「骨も撒かない」にご参加いただきありがとうございます。
今回のテーマを発表した後から皆様の中では何名かの方が海洋散骨の法令、海洋散骨についてのアイデアなどをお知らせいただきました。「骨も撒かない」というタイトルから誤解を招きがちですが、本日は海洋散骨会ではありません。そもそも速水ヒロは亡くなっていません。私も実際に身内の海洋散骨を行ったことがありますが、海洋散骨の業者の方が生者の妄言に付き合ってくださるのかどうか甚だ疑問です。
けれど、私たちは共通の祈りを持っているから、今日この場に集まりました。それは速水ヒロにはそのprideを以て生を全うしてほしいということです。自身の目指した姿に違うことなくあり続けてほしい。あり続けたその先では完璧でいてほしい。その願いを1年叶え続けてくれた、この先1年も叶え続けてほしいという祈りが誕生祭です。
生まれたからには生命は等しく終わるしかありません。人生がprideであれば、またその後もprideであってほしい。わがままな欲望ですが、生を全うするなら死すら全うしてほしい。その心から今年度のタイトルは「骨も撒かない」となりました。
もしかすると今述べたことは私一人の思想ですが、誕生祭自体は皆様の協力なくしてはありえません。散骨のアイデアを出してくれた方、応援してくれた方、何より参加してくださった皆様本当にありがとうございます。
会場の都合上、例年より短い開催時間となります。よろしければ楽しみ、そして速水ヒロの生と死について考える時間としていただければ幸いです。
簡単ですが、速水ヒロ誕生祭2023「骨も撒かない」開式の言葉とさせていただきます。
誕生祭によせて
本日司会をし、自分から自分を紹介し続けている田辺と申します。速水ヒロ誕生祭2023「骨も撒かない」によせて簡単ではありますが、お祝いの言葉を述べさせていただきます。
早いもので初めて開催した2017年から速水ヒロ誕生祭も6回目となりました。全てにご出席頂いている方も、今回が初めての参加という方もいらっしゃると思います。皆様もこの会に参加するという機会に触れて、多かれ少なかれ速水ヒロに対して特別な感情が生まれたかと思います。
速水ヒロは私たちに明日を生きる勇気を、活力を与えてくれる美しい黄色の薔薇です。生まれた場所で咲き誇ることを良しとせず、他人に望まれるまま自分の望むままに高い崖の上で一輪で咲くことを決めてくれました。その姿そのものを私たちに見せるとき、彼は途方もない努力から苦しむ姿を見せません。私たちには常に孤高で美しいきらめきであるという印象を与え続けてくれます。その姿を見ると今でもうれしくて涙がこぼれます。姿かたちに一部の隙もなく美しいから、私たちは彼から勇気をもらえるのでしょうか? おわかりのはずですが、結果のみが尊いのではありません。速水ヒロが「美しくあろう」と決意し、美しくありつづけているから尊いのです。
愚かな私たちは、自由な他人の意思や行動をまるで不変のものであるかのように理解し、規則化し、それに沿い続けていることに安心を覚えがちです。人間は常に変わり続けるものであるにも関わらず、決まりきった偶像として「コンテンツ」のように扱うほど均一な解釈をしやすく、共感しやすいからです。速水ヒロも本来は迷いの多い人間です。幼少期より家庭環境の不和があり、権力や友情に翻弄され迷い続けてきました。彼の決意がその時からずっと一定だとはとても言えません。また、現在も迷いがないわけではありません。
だけど、私たちの前では生まれた時からずっとそうであるかのように微笑んでくれます。速水ヒロはステージに立てばそのように微笑もうと決め、そのように氷上を滑ろうと決め、常に自分自身に挑戦し続けようと決めてくれました。それがprideで、私はその決意を愛し、救われています。
誕生祭は彼の決意を祝し、生きざまにうなずき、そのきらめきに瞬きをするための時間です。今までずっと美しい星座として夜空にあってくれてありがとうございます。だから、次の1年も星になってください。できれば、一生。そして死すらその信念をもって全うしてください。
生まれたことを祝う場であるのに、prideを偶像へ強要するあまり誕生祭では死の話をしてしまいがちです。以前の誕生祭「歌をうたうどくろ」では死してなお歌い続けてほしいという身勝手な欲望の話をいたしました。改めて考えてみると、どくろとして残れれば歌い続けてくれるのでしょうが、人間は遺体を燃やすと灰になります。その灰はどこに還るんでしょうか。地に、海に還るんでしょうか。そうなっても、速水ヒロは私たちにその美しさを与えてくれるのでしょうか。与えてください。与えてほしい。きっと、与えてくれるでしょう。だって、死ですら速水ヒロを地べたには落とすことはできません。
海に骨を還したなら、きっと風に舞い上がって空へと昇ってくれます。私たちは彼の骨を埋める必要も、撒く必要もありません。きらきらとした白い粉は必ず天上で輝いて、またきらめく星座となってくれるからです。私たちは夜になるたびにそれを見上げて明日を生きる勇気を抱くことができます。prideとともに生きてくれたなら、prideと共に死に貫いてくれるはずです。それを信じれなくて、どうして有限の人生に耐えられるでしょうか。
誕生日の祝福と共に祈って、理解してください。速水ヒロは永遠であろうと思い、ステージの上でそうであると見せ続けてくれて、ならばそれを人生が終わってからも続けてくれます。そうわかったら、この世に怖いことなんてもう一つもありません。速水ヒロを喪失することすら私たちにはありえないからです。
速水ヒロ、26歳のお誕生日おめでとうございます。今年1年も日々の合間に希望を与えてくださって本当にありがとうございました。黄色いバラに、星々に、青い空にいつでもあなたを見出していつでも上を向けました。率直に申し上げると、私は速水ヒロに出会わなくても常に幸せだったと思いますが、あなたに出会えた今だけが大事です。自分の幸せの理由の一つにあなたがいることが、本当に幸運だったと思います。来年もステージの上で磔になって、星座として美しく微笑んでください。いつか、骨になっても輝き続けてください。そうだと知っていますが、お願いです。今年も祝わせてくれて本当にありがとうございます。身勝手なファンの願いとはかかわらず、本当に幸せでいてください。
簡単ですが、速水ヒロ誕生祭2023「骨も撒かない」の祝辞に代えさせていただきます。どうぞ皆さん、ご用意したケーキをお楽しみいただければ幸いです。
閉式の言葉
本日はお忙しい中、お集まりいただきまことにありがとうございました。皆様のあたたかいご支援を賜りまして、誕生祭を滞りなく進行することができました。御礼申し上げます。
6回目を迎えた誕生祭ではだんだんとケーキの大きさや会場が大きくなり、しかし参加者は年齢に応じて消化能力が減退しています。元はと言えば、大きなケーキを食するために皆さんを呼んだのが始まりですので、本末転倒のような気もします。
昨年も申し上げましたが、年齢に伴うライフスタイルの変化によりいつでも会の続行が難しくなる可能性もあります。主宰の力不足で申し訳ございませんが、もし参加者が半減すれば私も涙を呑んでケーキを一段とします。当初は1段だったのですが、途中で2段にしてから我慢ができなくなりました。よろしければ来年も皆様お誘いあわせの上、ご参加いただければ光栄です。
明日以降、皆様が空を見上げればいつかの速水ヒロのきらめきを感じられることと思います。太陽は毎日沈みます。実を申し上げれば私たちは縁遠い速水ヒロにすがってでも、困難もある現実をやりくりし、なんとかして明日を迎えねばなりません。来年も確かに存在する誕生祭という予定そのものが、皆さんの日々の活力になれば何よりです。
本日は本当にありがとうございました。以上を持ちまして速水ヒロ誕生祭2023「骨も撒かない」を閉式といたします。